010.大伴家持 氏族の「伝統」を背負う貴公子の苦悩

価格
本体800円 + 税
在庫: 在庫あり
解説: 権力者の盛衰に翻弄されるなかで、家持を支えたのは名門大伴氏の名誉と誇りであった。疫病・政争・戦争のなかを生きぬいた、奈良時代の貴族の生涯をたどる。
ISBN:
978-4-634-54810-7
シリーズ: 日本史リブレット人 10
著者: 鐘江宏之 
刊行:
2015年1月
仕様: A5変型判  ・  112ページ
このエントリーをはてなブックマークに追加
詳細をみる
目次:
奈良時代貴族社会への招待

1.名門貴族としての大伴氏
  武門の家柄の伝承/壬申の乱での大伴氏の活躍/
  大宝律令制の形成と大伴氏/父大伴旅人と家持

2.内舎人と貴族社会
  世代交代の波/疫病流行の猛威/内舎人と東国行幸,恭仁遷都/
  難波遷都と安積親王の死/紫香楽宮と家持の五位昇叙/
  紫香楽退却,平城遷都/聖武天皇の病と政界の動揺

3.地方赴任と中央政界
  職事官としての出発/越中守としての赴任/二上城の賦/
  鷹を飼う/部内巡行/大仏造立と黄金産出/奈良時代の庄園と国司

4.専制権力のもとで
  中央政界へと踏み出す/藤原仲麻呂の権謀/
  藤原仲麻呂と橘奈良麻呂/大伴古麻呂と大伴家持/橘奈良麻呂の変/
  藤原仲麻呂政権における家持/藤原宿奈麻呂事件と藤原恵美押勝の乱/
  称徳天皇・道鏡政権における家持

5.議政官への道
  称徳天皇崩御と光仁天皇即位/陸奥国の情勢/
  家持の参議任命と桓武天皇即位/母をとむらう

6.天皇との衝突
  光仁太上天皇の崩御/天皇と対立する貴族,寵遇される貴族/
  陸奥への任官と任地での死/藤原種継殺害事件

家持の生きた貴族社会 
メッセージ・あとがき:
「かりそめにも先祖の名を絶やすことのないようにせよ」。大伴氏の危機を察し,軽挙妄動を慎むよう家持がうながした「族(やから)を揄(さと)しし歌」。しかし,その七年後,権威を振りかざす藤原仲麻呂に対し,志を同じくする他氏の数名とともにみずからも挑んでいた。権力を握る有力者の盛衰に翻弄されるなかで,一番の支えは,代々守りぬいた氏族の名誉と誇りだったのではないだろうか。疫病・政争・戦争のなかを生きぬいた,奈良時代貴族の生涯をたどってみたい。