《日本史リブレット》031.板碑と石塔の祈り

価格
880円 (税込)
在庫: 在庫あり
解説: 中世の日本では,多くの石塔・板碑が作られた。これらは,なぜ,どのような祈りを込めて作られたのか,そして今まで,どのように残ってきたのだろうか。石に刻まれた銘文を読み解き,造形を詳細に調べながら,そこに込められた中世人の祈りの世界を探る。
ISBN:
978-4-634-54310-2
シリーズ: 日本史リブレット 31
著者: 千々和到 
刊行:
2007年8月
仕様: A5変型判  ・  112ページ
このエントリーをはてなブックマークに追加
詳細をみる
目次:
石の文化
1.石というもの
  石のもつ力/石にきざまれた銘文「金石文」/中世の石碑
2.板碑と石塔を考える
  板碑という呼び名/では,石塔とはなにか/中世石塔の発生/
  板碑の発生へ/板碑とその特質
3.板碑の履歴書
  幕府に届けられた板碑出土の情報/板碑の履歴書/
  『天野政徳随筆』の混乱はなぜ生じたか?
4.石塔のある風景
  残された中世の風景/大門山の板碑群が語るもの/
  勝地に残された板碑
5.石造物の保存と利用へ
  破片ももらさず調査する/里帰りした石碑
 
メッセージ・あとがき:
石は,どこにでもあるものです。
だから,ときには「石っころ」とさげすまれることもあるけれど,古来,人びとは,石に心からの願いを刻みつけました。
その硬く,重たい性質が,願いを永久に残してくれると信じたからなのでしょう。
私は,そのような石に刻み込まれた人びとの願いに,耳を傾けてみたいと思います。