《日本史リブレット》051.錦絵を読む

価格
880円 (税込)
在庫: 在庫あり
解説: 浮世絵版画の大半を占める錦絵の主要な画題である美人風俗画・役者風俗画・名所風俗画を楽しく読み解きながら,作品の背景や作者,絵画文化を成立させた社会の有様を探る。
ISBN:
978-4-634-54510-6
シリーズ: 日本史リブレット 51
著者: 浅野秀剛 
刊行:
2002年9月
仕様: A5変型判
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目次:
1.浮世絵と錦絵
  浮世絵とは/墨摺絵から錦絵へ/浮世絵を読み解くおもしろさ
2.美人画を読む
  女太夫の絵/明和期の町娘ブーム/安永期の桜川お仙/
  娘番付・娘評判記から錦絵を読む/茶屋娘見立番付/
  土紋娘見立番付/水茶屋度紋娘百人一笑/
  明和期に描かれた土紋娘/矢場と土紋娘/歌麿画「当時三美人」/
  そのほかの高名美人たち/見立評判記・番付と錦絵の刊行の順序/
  高名美人シリーズの刊行時期/「住の江」の娘と「梅が枝」の娘
3.役者絵を読む
  役者似顔絵時代の幕開け/写楽の役者絵の再検討/
  歌舞伎資料から錦絵を読む/入銀物と初日前の下絵制作
4.名所絵を読む
  北斎と広重/署名から錦絵を読む/
  「富嶽三十六景」の刊行時期をめぐる諸説/
  作画時期を絞り込める北斎の作品/署名の変化に関する留意点/
  北斎の署名の変遷順序/北斎の名所絵の刊行時期/
  「富嶽三十六景」の刊行順序/広重の名所絵/天保期の名所絵群  
メッセージ・あとがき:
このごろ,絵を読むことや絵について語ることがはやっている。
浮世絵を読むこともはやっている。
浮世絵のほとんどは錦絵である。
本書ではその錦絵を読んでみようというわけである。
錦へはもともと,見て楽しむ要素と,絵から情報を得てそれを楽しむ要素のふたつを併せ持っていた。
絵の発する情報を受けとめ,他の絵と比較し,同時代の史料と照らし合わせ,描かれている内容を読みとる作業は実に楽しい。
それは,めぐりめぐって見る楽しみも倍加してくれる。
錦絵はどのように読めるのか,どこまで読めるのかを,おなじみの歌麿・写楽・北斎の作品を例に綴ってみたのが本書である。