《イスラームを知る》5. 共生のイスラーム ロシアの正教徒とムスリム

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1,320円 (税込)
在庫: 在庫あり
解説: ムスリム住民が多数を占める地域を有するロシア。16世紀以降,ロシア正教徒の支配下にあったムスリムは,一部同化を受け入れつつも,イスラームの信仰を護った。正教徒とムスリムの共生に向けた関係が長期間続いた沿ヴォルガ・ウラル地方を中心に,ロシアの同化政策の変遷と現代の課題を浮き彫りにする。
ISBN:
978-4-634-47465-9
シリーズ: イスラームを知る 5
著者: 濱本真実 
刊行:
2011年7月
仕様: A5判  ・  124ページ
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目次:
イスラーム史におけるロシア・ムスリムの特殊性
第1章 草原のイスラーム化
  ヴォルガ・ブルガル国のイスラーム受容
  キエフ・ルーシとヴォルガ・ブルガル国
  ジョチ・ウルスの成立
  ジョチ・ウルスのイスラーム化
  エディゲの時代
  「タタールのくびき」とイスラーム
第2章 『カザン史』にみる正教徒とムスリム
  ロシアによるカザン・ハン国併合
  『カザン史』の謎
  『カザン史』におけるタタール人
  理想の君主としてのイヴァン四世像
  歴史的事実としてのカザン征服と『カザン史』
  カザン最後のハンの正教改宗
第3章 ムスリムの正教改宗
  「戦争の家」としての沿ヴォルガ・ウラル地方
  初期の対ムスリム正教化政策
  タタール人の正教徒「クリャシェン」
  ムスリム支配層の正教化
  ロシアのイスラームの拠点カシモフ皇国
  十八世紀半ばの正教宣教
  ハルパリンの「沈黙のイデオロギー」
第4章 タタール文化振興の時代
  沿ウラル地方へのタタール人の移住
  オレンブルグの建設とタタール商人
  エカチェリーナ二世のロシアとオスマン帝国、クリミア・ハン国
  ムスリム宗務協議会の設立
  沿ヴォルガ・ウラル地方は「イスラームの家」か?
  他のムスリム地域との絆の復活
  スーフィズムとタタール商人
第5章 ムスリム知識人の共生と思想
  イスラーム改革運動の萌芽
  クルサヴィーによるイジュティハードの主張
  正教棄教の波
  ムスリムの啓蒙運動に対する抑圧
  新しいムスリム知識人層の形成
  メルジャーニーのロシア文化受容
  ブルガル人からタタール人へ
  共通テュルク語とジャディード運動
  ガスプリンスキーの共生の思想  真の共生に向けて

コラム
  01 マリオットホテルが明かすバトゥのルーシ侵略
  02 ロシア貴族の系譜とタタール人
  03 タタール人の祖先はだれか?

参考文献
図版出典一覧 
メッセージ・あとがき:
イスラーム教徒の考え方や行動の様式は,日本人の場合とはかなり異なっている。そこにイスラーム理解の難しさもあるし,同時にイスラームを知る意義もあるといえよう。現代の私たちは,グローバル化したイスラームの宗教や文明に向き合い,これをさらに深く理解する必要に迫られている。「イスラームを知る」シリーズは,全国的な共同研究「NIHU(人間文化研究機構)プログラムイスラーム地域研究」の成果であり,異文化理解へ向けて信頼ある案内役を果たしてくれるものと信じている。