《イスラームを知る》15. イスラーム神秘思想の輝き 愛と知の探求

価格
1,320円 (税込)
在庫: 在庫あり
解説: 愛と知で表現される神秘主義、スーフィズムを、イスラームのなかに位置づけ説明するとともに、歴史のなかのスーフィズムの実像に迫る。

「イスラームを知る」シリーズ完結!
ISBN:
978-4-634-47475-8
シリーズ: イスラームを知る 15
著者: 今松泰  東長靖 
刊行:
2016年3月
仕様: A5判  ・  120ページ
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目次:
合わせ鏡に映るスーフィズム

第1章 スーフィズムとは
  イスラームのなかのスーフィズム/スーフィズムは分派なのか/スーフィズムの三極構造/スーフィズム・タリーカ・聖者信仰複合現象/スーフィズム史の流れ

第2章 愛を求めるスーフィズム
  神への畏れ/神への愛/愛する者と愛される者/恋人とワイン/スーフィズムと芸術・芸能

第3章 知を求めるスーフィズム
  倫理学としてのスーフィズム/心理学としてのスーフィズム/知る者と知られる者/光のなかの光/アッラー以外に存在はない

第4章 フロンティアと混沌の世界
  歴史のなかのスーフィズム/トルコ人の侵入/オスマン朝成立以前の都市文化/遊牧民と「ババ」/カランダルの潮流、あるいは「新たなる禁欲主義」/タリーカの流入/アナトリアにおけるタリーカの形成/新しいスィルスィラ(道統)の形成

第5章 スーフィズムを取り巻く環境の変化
  首都とタリーカ/新しい宗教運動と「異端」/クズルバシュ運動/「スンナ派の盟主」と弾圧/ウラマーとスーフィー

第6章 タリーカの隆盛と論争
  17世紀のタリーカ/イブン・アラビーの思想伝統/トルコ語とスーフィズム/カドゥザーデ派の運動

第7章 成熟の時代から近代化改革の時代へ
  スーフィズム文華の成熟と多作家の時代/19世紀の新しい発展/国家による統制と管理、教団の封鎖

コラム
 01.中国にもあるイスラーム神秘思想
 02.聖者と伝承
 03.学問分類の書にみえるスーフィズムの知

参考文献
図版出典一覧
 
メッセージ・あとがき:
イスラーム教徒の考え方や行動の様式は、日本人の場合とはかなり異なっている。そこにイスラーム理解の難しさもあるし、同時にイスラームを知る意義もあるといえよう。現代の私たちは、グローバル化したイスラームの宗教や文明に向き合い、これをさらに深く理解する必要に迫られている。「イスラームを知る」シリーズは、全国的な共同研究「NIHU(人間文化研究機構)プログラムイスラーム地域研究」の成果であり、異文化理解へ向けて信頼ある案内役を果たしてくれるものと信じている。