《宗教の世界史》02.ヒンドゥー教の歴史

価格
3,850円 (税込)
在庫: 在庫あり
解説: ヒンドゥー教とは何か。その成立過程から、基礎となるヴェーダの思想、実践のためのヨーガ、生活のなかの祭儀まで、インド文化史の視点からヒンドゥー教の全体像を明らかにする。ネパールや東南アジアのヒンドゥー教にも言及。
ISBN:
978-4-634-43132-4
シリーズ: 宗教の世界史 2
著者: 立川武蔵 
刊行:
2014年7月
仕様: 四六判  ・  372ページ
このエントリーをはてなブックマークに追加
詳細をみる
目次:
序章 ヒンドゥー教の世界
   ヒンドゥー教とは何か/インド世界の統一性/
   ヒンドゥー教の広がり/ヒンドゥー教の時代区分
第1章 インダス文明とヴェーダの宗教
 1 インダス川流域における都市文明
   インダス文明/その後の文明
 2 ヴェーダの宗教
   『リグ・ヴェーダ』/火神アグニ/英雄神インドラ/
   『サーマ・ヴェーダ』『ヤジュル・ヴェーダ』
   『アタルヴァ・ヴェーダ』/
   ブラーフマナとアーラニヤカ/シュラウタ・スートラ
 コラム ヴェーダ祭式の道具
 コラム プージャー
 3 ウパニシャッドの思想
   ウパニシャッドの成立/ブラフマンとアートマン
第2章 初期ヒンドゥー教の形成
 1 初期ヒンドゥー教の形成と『マヌ法典』
   非アーリヤ系文化の台頭/十六大国とマガダ国/
   ヘレニズム文化の影響/マウリヤ朝/クシャーナ朝/
   ヒンドゥー教のダルマと『マヌ法典』/『マヌ法典』の宇宙観/
   四つの階級/儀礼
 2 バクティ崇拝と『バガヴァッド・ギーター』
   ヴェーダ期のヴィシュヌ/
   『バガヴァッド・ギーター』におけるヴィシュヌ/
   族長クリシュナ/化身クリシュナ/
   帰依への三つの階段とその意味/化身するヴィシュヌへの帰依/
   ヴェーダ祭祀に対する評価と儀礼の内化
第3章 グプタ朝・ヴァルダナ朝期のヒンドゥー教
 1 グプタ朝の歴史
   ヴァルナ制度の成立/仏教の衰退とヒンドゥー教の隆盛
 2 ヒンドゥー哲学の形成
   インド六派哲学/ヴェーダーンタ学派/その他の学派
 3 ブラフマーとシヴァ
   中性原理ブラフマン/神々の統合/
   カーリダーサの描くブラフマー神/
   シヴァの息子 - クマーラとガネーシャ
 コラム 九曜
 4 ヨーガの行法とサーンキヤ哲学
   ヨーガとサーンキヤ/「人生四往期」のプログラム/
   古典ヨーガ学派とサーンキヤ哲学/現象世界の出現/
   『ヨーガ・スートラ』におけるヨーガ/八階梯のヨーガ/
   有種子三昧と無種子三昧
 5 サンスクリット文字と舞踏
   美文体詩/修辞法/舞踏/戯曲/演劇理論
 6 ヴァルダナ朝とハルシャ王
   グプタ朝崩壊後のインド/ヴァルダナ朝の台頭
第4章 諸王国分立時代のヒンドゥー教
 1 分立する諸小国
   カシミール  
刊行にあたって:
テロの脅威とともに明けた21世紀。世界では局地的な戦争も多発し、これらさまざまな対立の背後に、「宗教」の影が見え隠れしています。宗教は現在の世界を考えるうえで、不可欠な要素です。

本シリーズでは、単に各々の宗教の歴史を通観するのではなく、人びとの生活のなかに息づく信仰に踏み込み、各宗教の地域的な広がりにも着目して、現実に宗教が人間の歴史にどうかかわってきたのか、聖と俗の両面から「歴史のなかの宗教」を考える。