《歴史の転換期》2.378年 失われた古代帝国の秩序

価格
3,850円 (税込)
在庫: 在庫あり
解説: ローマがゴート人に敗北したアドリアノープルの戦いや、中国の南北分立の端緒となる淝水の戦いなどをとりあげ、東西の帝国がいかにして統治能力を失っていったか、その後の世界はどのように変容したかを検証する。  
ISBN:
978-4-634-44502-4
シリーズ: 歴史の転換期 第2巻
著者: 南川高志著・編  加納修  佐川英治  南雲泰輔  藤井律之 
刊行:
2018年6月
仕様: 四六 上製  ・  296ページ
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目次:
はしがき

総論 失われた古代帝国の秩序      南川高志

1章 ローマ的世界秩序の崩壊      南川高志
 1 ローマ的世界秩序
 2 378年の激震
 3 帝国領西半における統治体制の崩壊
 4 帝国支配消滅後の世界         

2章 西ヨーロッパ世界の再編      加納 修
 1 「王国」の形成
 2 家族と社会
 3 紛争と社会秩序
 4 キリスト教と文化変容

3章 ビザンツ的世界秩序の形成      南雲泰輔
 1 ローマ的世界秩序からビザンツ的世界秩序への構造転換
 2 ビザンツ的世界秩序成立の背景
 3 コンスタンティノープル市がビザンツ的世界秩序の中心となるまで
 4 コンスタンティノープル市とその水供給インフラ
 5 ビザンツ的世界秩序の形成

4章 漢帝国以後の多元的世界      佐川英治
 1 苻堅の栄光と挫折――前秦帝国の興亡
 2 漢帝国の平和――淝水以前
3 中国の多元化――淝水以後
 4 中華世界の再統合――北魏から隋へ

5章 江南開発と南朝中心の世界秩序の構築    藤井律之
 1 中華の辺境から王都の都へ
 2 割れる中華、歪む中華
 3 江南の春
 4 中国の外から見た南朝皇帝
 5 文化と経済の中心地へ

コラム
ドナウを渡る人々――「民族大移動」の時代の始まり
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四世紀中国の「移民排斥論」
土断――難民の定住容認とその裏側