052.田沼意次 「商業革命」と江戸城政治家

価格
本体800円 + 税
在庫: 在庫あり
解説: 意次が,最晩年にみずからの感懐を書き残し,また言い残したわずかな史料に光をあてて,人物像をとらえなおすとともに,重商主義的と評価されている田沼時代の多様な経済政策を,「商業革命の時代」という枠組みで解説する。
ISBN:
978-4-634-54852-7
シリーズ: 日本史リブレット人 52
著者: 深谷克己 
刊行:
2010年12月
仕様: A5変型判  ・  104ページ
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目次:
田沼時代という呼び方
1.田沼意次の降魔祈禱
   「人格的範疇」について/天明7年5月15日の降魔願文/
   「近世人」と超越観念/老中首座松平定信の犠牲心願/
   天観念と鬱憤の強さ
2.江戸城政治家の転身決意
   重陽の節句の家中教諭/近世大名であることの要件/
   築城を臨場指図しなかった城主
3.大名田沼家の家法作成
   家法の作成と全文/築城までの栄達/
   意次「遺訓」の儒教的性善説/意次の「忠節」と上杉鷹山の国家観/
   意次の人間関係論と藤堂高虎「遺訓」/
   算勘能力の評価と諸芸への態度/「遺訓」聴聞の恒例化
4.田沼時代と近世の商業革命
   研究史の宝暦~天明期像/商業革命の田沼時代/
   官僚制と人格的影響
 
メッセージ・あとがき:
一周早いほどの差をつけて駆け続けたが,最終コーナーでいきなりトラックの外に押しやられた長距離走者のような目にあって,田沼意次は七〇年の無念の生涯を閉じた。しかし,一代で田沼家を大名家に引き上げ,転落はしたが子孫が大名家として持続し,明治の貴族に列したのは,意次のおかげである。みずからを語ったわずかな史料のていねいな読み込みと,社会情況の遠望を組み合わせて,田沼意次とその時代をどう見ればよいかを論じてみたい。