《日本史リブレット》053.21世紀の「江戸」

価格
880円 (税込)
在庫: 在庫あり
解説: 町屋敷・両国・紙屑買という三つの素材から,巨大城下町「江戸」の諸相を検討。遠い過去となった江戸に生きた無名の人びとの全体史を描き,現代社会とのつながりを考える。
ISBN:
978-4-634-54530-4
シリーズ: 日本史リブレット 53
著者: 吉田伸之 
刊行:
2004年11月
仕様: A5変型判  ・  112ページ
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目次:
21世紀から「江戸」へ
  日本近世の位置/時代劇と侍/侍好きの日本人/
  豚に歴史はあるか/普通の人びとの全体史へ
1.町屋敷の章
  江戸の土地空間/町と町屋敷/町屋敷の価値評価/
  町屋敷の「市場」/土地の商品化
2.両国の章
  失われた盛り場・両国/両国橋と広小路/
  橋の管理と請負システム/柳橋/一ツ目弁天と松井町/蔵前
  両国の拡がり
3.紙屑買の章
  「江戸のリサイクル」/古鉄買/紙屑買/紙屑買仲間への志向/
  売子と非人/漉屋と地漉紙仲買/消費と廃棄のシステム
「失われた過去」へのアプローチ  
メッセージ・あとがき:
21世紀に入った今,遠い過去となってしまった近世という時代。
その歴史に迫るのはどのようにしたら可能なのでしょうか。
ここでは近世後期の江戸を舞台にして,町屋敷,両国,紙屑買という三つの素材を取り上げ,土地の商品化,失われた社会=空間の復元,廃棄と消費のシステムの様相などの特徴を細かく検討します。
そして,近世の江戸という場で,普通に暮らし,誠実に生きた無名の人びとの歴史を,その生活,生産や労働,文化などの諸側面から描き,私たちとのつながりを考える手がかりを,少しでもえられればと思います。