027.破産者たちの中世

価格
本体800円 + 税
在庫: 在庫あり
解説: 中世にも巨額の借金を抱えた人びとがいた。彼らは案外したたかに生きていたが,なぜそれが可能だったのか。当時の債務処理や裁判の記録をひもときながら,中世の金融システムを解き明かす。
ISBN:
978-4-634-54270-9
シリーズ: 日本史リブレット 27
著者: 桜井英治 
刊行:
2005年7月
仕様: A5変型判
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目次:
したたかな債務者たち
1.「尾張房料足の事」
  『御前落居記録』第一六項/『御前落居記録』の形式/
  松梅院禅能の弁明/義教の事実認定
2.松梅院禅能の破産
  松梅院禅能/義持の北野信仰/「永代不易の御判」/
  いつの借金か/禅能の失脚/義教と北野社
3.有徳人たちの末路
  光聚院猷秀/永享の山門騒乱/西室大夫見賢のこと
4.金融ネットワーク
  直列型・並列型・複合型/「土倉寄合衆」/不良債権問題/
  土倉の廃業と預金保護/二つの経営形態/借書の流通
5.破産管財の仕組み
  正実坊と籾井入道/仲介者による代官請負/禅能と猷秀/
  猷秀は救いの神か
6.経営再建は成功したか
  その後の禅能/徳政の影/中世は優しい時代か 
メッセージ・あとがき:
いつの時代にもあることだが,中世にも巨額の借金をかかえていた人びとがいた。
だが,巨額の借金をかかえながらも,彼らは案外したたかに生きてきた。
自己破産のような法的逃げ道がなかった当時,なぜそれが可能だったのか。
本書は中世の金融システムを解き明かしながら,そのなぞに迫ろうという試みである。
それはまた,破産者の債務処理が切実な社会問題になっている現代社会にとっても,あながち意味のないテーマではないはずだ。