《日本史リブレット》062.日本社会保険の成立

価格
880円 (税込)
在庫: 在庫あり
解説: 日本における社会保険の成立過程とその特性は,戦後の社会保険制度の土台として,大きな影響を及ぼした。それらを社会問題と社会政策の歴史の中に位置づけながら日本社会保障前史を明らかにする。
ISBN:
978-4-634-54620-2
シリーズ: 日本史リブレット 62
著者: 相澤與一 
刊行:
2003年1月
仕様: A5変型判
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目次:
本書の課題と日本社会保険史の見方
1.日本的な資本主義の救貧制度と共済組合
  日本資本主義と社会政策史の時期区分/
  日本的な救貧制度と企業共済組合の展開
2.健康保険法の成立へ
  労働・社会運動の高揚と協調主義的政策/
  健康保険法とその問題性の概要/
  健康保険法実施過程でのおもな争点
3.失業保険の代替施策
  日雇「労働者災害扶助法」の制定/「退職積立金及退職手当法」
4.国民健康保険制度の成立
  国民健康保険制度成立の背景-農村・農民の窮乏化と医療飢餓/
  農村・農民の自力「更正」運動と「匡救」政策/
  国民健康保険法の成立過程
5.戦時国民皆保険化と形骸化
  国民皆保険化政策とその実体/
  職員健康保険法の制定と健康保険法への統合
6.戦時労働者年金制度と戦時社会保険論
  船員保険による年金制度の導入/
  労働者年金保険法から厚生年金保険法へ    
メッセージ・あとがき:
明治から太平洋戦争時までの日本社会保険の特異な成立過程と,そのさまざまな特徴を,日本資本主義とその労働・社会問題の形成・展開にかかわらせて明らかにします。
戦後の今日におよぶ日本社会保障は,構造的な欠陥を抱えていますが,本書ではその歴史的な由来を明らかにして,その構造的改良の指針をくみとりたいと考えます。