《日本史リブレット》079.史料としての猫絵

価格
880円 (税込)
在庫: 在庫あり
解説: 一枚の猫絵を事例に、そこに流れ込むイメージの歴史を解きほぐし、図像学から中世・近世の文化を透かし見る。史料としての絵画が語る歴史に耳を傾ける、その手の内を明かす。
ISBN:
978-4-634-54691-2
シリーズ: 日本史リブレット 79
著者: 藤原重雄 
刊行:
2014年5月
仕様: A5変型判  ・  112ページ
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目次:
絵をみること

猫絵の導き
  一枚の刷物 - 歌川国芳画「鼠よけの猫」/賛もしくは口上書/
  猫の視線の先/モチーフが指示する行動/写実性を語るレトリック/
  鼠除けのまじない - 殿様の「新田猫」/
  養蚕綿絵と中国民間版画の猫絵/室町禅林の猫絵/清涼殿の猫障子/
  絵様・下絵・粉本/故実と絵画による考証/国芳の猫の絵/
  モチーフの型/歴史のなかの「鼠よけの猫」

首綱から放たれる
  猫の図像と歴史/「牡丹花下睡猫児」/文様に隠されたイメージ連鎖/
  蹴鞠との連想/『源氏物語』若菜上の絵画化/
  綱につながれて飼われる猫/
  渋川版『猫のさうし』の「猫放ち買い令」/猫盗み・売買の禁止令/
  猫飼育の禁令/別本『鼠のさうし』/
  鼠狩りへの動員,貸借,迷い猫/江戸時代の日記から/
  犬にくわれる猫

図像と歴史  
メッセージ・あとがき:
近年とみに人気が高まっている歌川国芳による猫の浮世絵。それらは「猫好き」でなければ愉しめないものなのか。一枚の絵に流れ込むさまざまな水脈を解きほぐし,猫絵の図像学から,中世・近世の社会や文化を透かし見る。史料としての絵画が語る歴史に耳を傾ける,その手の内を明かします。