《山川歴史モノグラフ》44. 都市の明治維新 大阪府による統治の成立と同業者組織

価格
6,600円 (税込)
在庫: 在庫あり
解説: 王政復古後から三新法制定までの時期を「明治初期」として分析対象とし、大阪府による市中統治がいかに成立し、都市の地方制度がどのように形成されたのかを、職縁的な共同組織の行政上の位置づけ・役割と、府県庁という行政主体の役割に注目しながら明らかにする。
ISBN:
978-4-634-52641-9
シリーズ: 山川歴史モノグラフ 44
著者: 崎島達矢 
刊行:
2023年11月
仕様: A5  ・  304ページ
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目次:
序章 本書の課題と方法
1 問題関心
2 明治初期の地方制度史と都市
3 近代都市史としての位置づけ
4 大阪という分析対象
5 本書の構成

第一章 市中統治の形成―止宿人取締りの視点から―
はじめに
1 幕末期の止宿人取締り
2 明治初年の止宿人取締り
3 取締出張所の整備
小括

第二章 市中統治の確立―蔵屋敷上邸問題の視点から―
はじめに
1 戊辰戦争の影響
2 大阪府と政府と蔵屋敷・産物会所
3 府藩県三治制下の矛盾への対応
4 廃藩置県と蔵屋敷上邸―空間の解体―
小括

第三章 大区小区制の成立と大阪築港問題の意義
はじめに
1 維新期大阪府の市制整備
2 維新後の土木行政と大阪築港への着手
3 資金調達案の変遷と渡辺昇の築港理念
4 白紙化後の淀川修築と都市行政制度の修正
小括

第四章 大阪都市行政における同業組合の役割
はじめに
1 対仲間政策の展開
2 同業組合の成立
3 区戸長と同業組合
4 同業組合の限界と大阪商法会議所の設立過程
小括

第五章 大阪都市財政の構造
はじめに
1 三府開港場諸県の独自財源
2 雑税廃止以前の税収支の実態
3 明治八年の税制改革の意義と影響
4 大阪府における府税の徴収
小括

第六章 貿易関連行政の形成と展開
はじめに
1 大阪府の外務部局の成立と五厘金
2 貿易商社の位置づけと通商司政策の失敗
3 五厘金による直輸出奨励の試み
4 貿易取締りの終焉
小括

第七章 輸入薬品取締りをめぐる大阪府と司薬政策
はじめに
1 維新後の洋薬取締り体制
2 「精々舎一件」の意味
3 三府司薬場の設置
小括

終章
1 本研究のまとめと意義
2 課題と展望