《歴史のフロンティア》パクス・アメリカーナへの道 胎動する戦後世界秩序

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解説: 戦後の冷戦体制は,いかにして成立したか。1943年から1947年にいたるアメリカの世界戦略の転換を,核や国際連合の問題を軸に論じる。
ISBN:
978-4-634-48110-7
シリーズ: 歴史のフロンティア
著者: 紀平英作 
刊行:
1996年11月
仕様: 四六判  ・  336ページ
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目次:
二十世紀という時代
序章 第二次世界大戦 その転換期たる意味
 1.一つの転換点としての1943年
 2.ウォルター・リップマンの展望と議論の方向
第一章 戦後構想立案の開始
 1.大西洋憲章の原則
 2.多角的経済秩序への執念
 3.屈折した多角的開放経済への道のり
第二章 国際関係の組織化
 1.国際連盟の破綻をどのように乗り越えるか
 2.国連構想の起草に向けて
 3.対ソ政策,対英政策としての国際組織構想
 4.国際連合の成立
 5.変容する国連構想
第三章 フランケンシュタイン・モンスターの登場
 1.国際情勢の急速な変化
 2.軍部の戦略構想の新たな展開
 3.原爆開発の最終段階から投下へ
第四章 戦後ヨーロッパと反共のレトリック
 1.1945年,戦後を舵取りする新たな権力者たち
 2.危機の拡大 ドイツ占領政策とヨーロッパ
 3.トルーマン・ドクトリンのレトリック
第五章 パクス・アメリカーナの構築に向けて
 1.マーシャル・プランの立案
 2.ブレトン・ウッズ協定の挫折を乗り越えるもの
 3.ヨーロッパの分裂
終章 戦後世界の位相
あとがき

付録
索引/文献案内/図表出典一覧  
メッセージ・あとがき:
二十世紀,とくにその後半の歴史を考えてみたいと思いました。二十世紀後半の時代は人類にとり,どのような時代であったのか。歴史を学ぶものはいまの時点で,それを,どのように描きうるのか。広くはそのような関心をもって,第二次世界大戦中から大戦後の数年の時期を,アメリカ合衆国を中心にまず描こうとしたのが,この書物です。第二次世界大戦中から合衆国が,世界大国として強力な力をもっていきます。それは,二十世紀の後半を考えるうえで,もっとも重要な事件となるものでした。戦争から戦後へと移行する時代のなかで,合衆国の台頭がもった意味を,世界史を視野において私なりに位置づけてみたいと考えました。今後,二十世紀世界を書く一つの手掛かりになればよいのですが。