日本史こぼれ話(近世・近代)

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解説: 人物のエピソード・事件の余話・歴史の裏話など,新鮮味あふれるテーマを集めた小話集。斬新で奥深い内容は,日本史への興味がわき,探究心をそそられる。高校生から一般の読者まで,楽しく読める。
ISBN:
978-4-634-60340-0
著者: 児玉幸多  笠原一男 
刊行:
1993年3月
仕様: 新書判  ・  208ページ
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目次:
まえがき                    ●:歴史用語解説
1 江戸幕府
  二つの家康像/のろわれた方広寺の大仏/紫衣事件と明正女帝/
  エラスムスの木像/●八重洲口と安針町/福沢諭吉の怒り/
  ●村八分と田分/外国人のみた江戸/女性の少なすぎる江戸
2 禁教と鎖国
  金銀島探検の挫折/殉教と背教/実在したジャガタラお春/
  ●"鎖国"の概念/アンコール=ワットの落書/
  ポルトガル人最後の来航/草梁倭館/申維翰のみた日本
3 元禄時代
  殉死の流行/旗本奴と町奴/●かぶき者/江戸の三大火事/
  生類憐みの令の悲喜劇/四十七士の戒名/白石と瑞賢
4 町人の世界
  元禄豪商の没落/●下らぬ物/紀文の虚実/九尺二間の裏長屋/
  江戸時代庶民の旅/●入鉄砲に出女/妙好人筑前の正助/
  三くだり半と縁切寺
5 元禄の文化
  林家三代の名/光琳と乾山/貸本屋の流行/
  庶民に近かった円空さん/羽黒修験の蜂子皇子/こわい庚申さま/
  ●大小暦/鯉から鯛へ
6 幕政の改革
  大岡忠相の実像/定信の評判/●寛政の三博士/
  ケネディが尊敬した上杉鷹山/盗賊日本左衛門
7 社会の動揺
  天明の大飢饉/鎌原村の発掘/佃送り/●無宿者/
  武士の生活実態
8 天保の時代
  将軍の一日/幕閣の執務状況/水野忠邦の転封運動/
  世界を一周してきた男たち/●蝦夷地
9 新しい学問
  長崎屋/伊能忠敬の測量術/林子平と小笠原諸島/
  シーボルトとおいね/適塾と諭吉/●蛮社と獄と尚歯会
10 大江戸の文化
  作家の受難/戯作者の家業とペンネーム/画狂人葛飾北斎/
  ●広重の画号/近藤重蔵邸の富士塚/御蔭参り/南部の「めくら暦」
11 開国の混乱
  ペリー提督の贈り物/江戸庶民の異国船撃退法/ハリスと日本人/
  ●タイクンとミカド/ジョン万次郎
12 幕末・維新
  攘夷の値段/江戸無血開城の舞台裏/●赤間関と下関/
  赤報隊の悲劇/北海道共和国の誕生?
13 富国強兵
  血税騒動/維新三傑の死/●東京・西京/お雇い外国人の月給/
  富岡製糸場の建設/岩倉使節団とウィーン万博
14 文明開化
  めずらしかった郵便・電信・鉄道/郵便切手事始/
  『学問のすゝめ』を読む/開化の風俗/●横浜ことば/
  乙女峠の殉教/札幌農学校の徳育/国  
まえがき:
 日本史にしても世界史にしても、中学校や高等学校での授業は、大筋を教えるもので、脇道や裏通りに廻っている暇はない。教えるほうも教えられるほうもなんとなく物足りない感じが残る。時には先生が脱線して話してくれたほうが記憶に残るということもある。
 それらを経験された方がたが種々の案を作られて、この本ができたが、読んでみると、「こぼれ話」というより、もっと奥深いものがある。一般の概説書には記述されていないテーマがたくさんとりあげられていて、なるほどそうかと思う話が多い。それらは史料に基づいた話で、空想や推量によるものではないから、安心して読むことができる。むしろ真相はこうなんだと明らかにしているものである。
 教室で時おり、こういう話をしたら、生徒の歴史に対する興味が湧くにちがいない。しかし、単に教室で利用するだけでは惜しいもので、広く多くの方に読んでいただくと、日本史への興味が深まり、研究心をそそられることは確実である。歴史は暗記物だという悪い伝説をなくして、研究すれば、また深く知ればそれだけ奥の深いものだと知ってほしいものである。執筆者が目標とされていることも、そういうところにあるはずである。また各項に一つ以上、よく使われる歴史用語などの解説を枠組みで設けてあるが、それはそれなりに興味深いと思う。
 もちろん、史話は無限にある。今回は、あまりに有名な話は意識的にのぞくなどして新鮮味のあるこぼれ話集となったが、次回にはそれらもふくめて続編があまれることであろう。なお、本書の史話の選択および執筆は阿部泉・蒲生眞紗雄・野呂肖生・宮内正勝の諸氏によった。
1993年2月     笠原一男・児玉幸多