能・狂言の見方楽しみ方

価格
1,980円 (税込)
在庫: 在庫あり
解説: 能とはどのような演劇か?
能の魅力を,様々な演目やエピソードを交えながら紹介する。世界に誇る伝統芸能「能」が身近になる,初心者のためのガイドブック。
ISBN:
978-4-634-15028-7
著者: 柳沢新治 
刊行:
2012年8月
仕様: 四六判  ・  232ページ
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目次:
巻頭カラー口絵 早わかり能狂言
はじめに
 能狂言の演者の役割と流儀
【第一章】能狂言はどんな演劇か - 能の構造はシンプル
 一 心臓移植の能で能入門
 二 信長のを能に作ると
 三 能は歌舞劇、狂言は会話劇
 四 意外な表現の面白さ・道具、装置、変身、色気
  《さまざまなエピソード》
  ◆皇室と能狂言
  押し売り? 秀吉の皇居演能/明治天皇・大正天皇/
  昭和天皇の謡カルタと皇后の御謡/天皇ご不例と放送①②③
【第二章】脳の深層と能の真相 - 感動の秘密
 一 実験でわかった意外な深層脳の働き
 二 呼吸とリズムと序破急
 三 ジワ・感動のキャッチボール
 四 感動の真相・カギは本能にあり?
  《さまざまなエピソード》
  地震だ!/にくい蚊①②/気合に負けた・夏目漱石の謡/
  能と領土問題・千島の記録
【第三章】能誕生の謎・ミッシングリンク
 一 激動の十三・四世紀、大陸文化芸能の流入
 二 内なる要因・失業した雅楽人の行き先
 三 受け入れた人々・翁猿楽と芸能集団
 四 演劇の時代へ - 観阿弥・世阿弥
  《さまざまなエピソード》
  ◆能と現地に見る歴史の残影
  南の島の狂言/清盛への義理/
  古代の高速道路
  ◆映画と能
  『蜘蛛の巣城』の能面メーク/能舞台を活かした『晩春』/
  あり得ないトリック『天河伝説殺人事件』/声を鍛える理由①②③
【第四章】芸能市場の誕生と変動
 一 狂言の"ござる"ことばは三河弁?
 二 "候"は平家琵琶からか
 三 権威・権力との結合 - 義満・秀吉・家康
 四 能が変わる
  《さまざまなエピソード》
  明治維新の衝撃/国賓を迎えて/我慢の限界①②③④/
  困った! - 後見の役割①②③④/夜ウリを盗むには?
【第五章】能面・装束・能舞台
 一 アゴを出す・能面の秘密
 二 能装束のデザイン・桃山の美意識
 三 能舞台はタイムマシーン
 四 橋掛りと花道 - 能と歌舞伎の違い
  《さまざまなエピソード》
  能舞台から落ちた!/能面の偽物・すり替え/江戸時代の能面売買/
  能面の値段/天下三面/ダイアナ妃の唐織/自宅に能舞台/
  薪能さまざま①②③④⑤⑥/ローソク能の工夫  
【第六章】能の社会学 - システム
 一 流儀による統制 - 五流の現状
 二 家元制度の成立と変容
 三 能狂言の「家」と生活
 四 崩れゆくシステム
 五 危機への対策は?
  《さまざまなエピソード》
  ◆家元さまざま
  能楽堂の怪人/ワキ方の秘事<張良>の呪文/
  江戸時代の家元の家が見える
  ◆歴史の中の能役者
  喜多七太夫と豊臣秀頼の謎/宝生勝吉、大坂夏の陣の奮戦/
  金春大夫七郎と柳生石舟斎/本能寺の変と梅若妙音大夫
【第七章】能の経済学
 一 能楽師の収入 - 出演料・月謝・ご祝儀
 二 不労所得の最たるもの? 免状と免状料
 三 能の興行は儲からない
 四 不景気の時代、先はどうなる?
  《さまざまなエピソード》
  狂言方のストライキ/能とコミック・成田美名子と手塚治虫①②
  ◆海外公演
  ワレサとヤルゼルスキ/藤田嗣治画伯が修理/海外公演の経費
【第八章】発見=能狂言を楽しむキーワード
 一 未来への指針・草木国土悉皆成仏
 二 死生観 - うらやましい死後の世界
 三 好奇心・楽しみ・学び
 四 物語・和歌・俳句・漢詩を知る
  《さまざまなエピソード》
  『奥の細道』芭蕉はなぜ寄り道したか/鈴木正三道人の発心/
  観世大夫の謡と禅の機/芸は身を助く①②③
【第九章】初めて能を見る方へ
 一 能に三種類あり・最初が大事
 二 <隅田川>がおすすめ
 三 <葵上>も劇的で面白い
 四 <井筒>の美

 参考図書と映像資料
  《さまざまなエピソード》
  ◆放送うらばなし
  萬斎が出てくると/早すぎた試み/現代語訳スーパー不評/
  飛んで火に入る夏の蟬/世阿弥の供養塔

あとがき
口絵写真=出演者・提供先一覧