倫理の授業 「構造化」理論でセンター試験を攻略

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解説: 東大合格者が多い公立高校の授業内容が明らかになる。アメリカの認知心理学者ブルーナーの「構造化」理論をもとに,倫理的思考を培う。
ISBN:
978-4-634-05203-1
著者: 兼松正人 
刊行:
2013年7月
仕様: B5判  ・  176ページ
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構造化について -本書の特色と:
若い頃、ブルーナー(Jerome Seymour Bruner,1915~ ,アメリカの認知心理学者)の著書『教育の課程』(1960)と出会い、「これだ」と確信して以来、授業実践理論としてきた「構造化(現代化)」の教育方法を、本書の特色と構成に即して具体的に説明したい。
 【板書事項】は、ともすると平板になりやすい授業を、(1)問題意識を提示し、(2)どこから展開し、(3)どんな方法で問題を追及し、(4)現代につながる真理の意味を理解し、(5)問題の解答を提示する五つの視点で内容を精選する。このように、授業内容を「構造化」して展開すると、重要語句の意味と意義が理解しやすくなり、さまざまな問題に応用しやすくなる。また「構造化」で精選された知識は記憶に定着されやすく、何よりも“わかった”感を得やすいと思われる。
本書右ページの【実況授業】は、(1)~(5)の「構造化」された【板書事項】の理解を助け、深める説明をしたので、授業を受けるかのように是非読んで欲しい。
【等式の証明】は、「倫理哲学的思考力」を培う具体的手法であり、学習内容を「A=B」の形式に単純化して、「なぜ、そう考えるのか?」と問い直し、学習の理解度を確認するとともに、さまざまな試験問題に対応できる学力を培う方法である。別冊の解答編に〈証明例〉と〈解説〉を載せたので、自分自身で書いた〈証明〉とともに参照して欲しい。つぎの【補足事項】は、大学入試に必要な知識理解を補う確認事項である。確実に書けるよう練習しよう。
 【生徒の授業感想】は、これまで蓄積してきた高校生たちの授業感想文であるが、この冊子にさわやかな生命が吹き込まれているのではないかと思われる。高校生たちの率直な表現は、きみたちが受験勉強に疲れたとき、不安と迷いに悩むときに、さりげなく励ましてくれると思われる。匿名として授業で読んだものばかりであるが、あらためて真摯に感想を書いてくれた卒業生や高校生たちに感謝したい。
本書『倫理の授業』は、週2時間の「倫理」授業をおよそ50時間で学習することを想定している。授業内容を構成する際、「日本の思想」を単独で扱わずに「世界の思想」の中に組み入れたのは、理解の流れをよりスムースになるよう配慮したためである。
最後に述べておきたいのは、“教材精選の方法(構造化)が、授業内容(構造)を決定する”という私の信念である。
最初の「0-1「構造化」授業理論 -思索の追究-」は、本書の構成(趣旨と特色)を同様の形式で解説しているので、入試直前でない受験生(高校生)は読んで欲しい。