ペストの歴史

価格
2,750円 (税込)
在庫: 在庫あり
解説: かつて「黒死病」の名で恐れられ、ヨーロッパ社会に大きな影響を与えたペストの歴史を概観し、疫病大流行の恐怖とその克服の試みを明らかにする。今も続くパンデミックの脅威に対応してきた「人間の知恵」を考える書。
ISBN:
978-4-634-64076-4
著者: 宮崎揚弘 
刊行:
2015年5月
仕様: 四六判  ・  240ページ
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目次:
序章 ペストとは何か
  ペストという病気/症状と死亡率/ペストの特性/世界的流行/
  ペストの予防と治療方法

第一章 中世初期のペスト
  その起源/ユスティニアヌスの大疫/首都での流行/
  その後のペストの流行

第二章 黒死病の侵攻
  黒死病とは何か/黒死病の現発地/ヨーロッパへの侵入/
  ほかの地中海域へ/イタリアへ/フランスへ/
  フランドルとスイスへ/イベリア半島へ/
  ブリテン諸島とオランダへ/オーストリアとドイツへ/
  スカンディナヴィア諸国へ/東ヨーロッパとロシアへ/流行の結末

第三章 中世人の反応
  人びとの反応/ユダヤ人への迫害/ストラスブールの悲劇/
  その後の迫害/鞭打ち苦行団

第四章 黒死病の原因論
  黒死病の症状/神罰説と占星術的原因説/
  大気腐敗説、異常気象説、大異変説/毒物投入説と微生物説

第五章 黒死病による人口減少
  ヨーロッパ全体/イタリア/フランス/イベリア半島/
  ブリテン諸島/オーストリアとドイツ/スカンディナヴィア諸国/
  東ヨーロッパとロシア

第六章 黒死病と遺産
  人の感性が生み出す変化/文芸上の変化/信仰の昴揚/
  農村と都市の変化/領主の没落/制度の新設/危機の管理/
  黒死病以後の流行

第七章 近世ペストの特色
  流行の集中激化と衰退/戦争と飢饉

第八章 トゥルーズの大流行 1628~32年
  ペストの侵入/全市への波及/流行の拡大/ペストの再発、再々発/
  最後の流行/流行の終息

第九章 ロンドンの大流行 1665~66年
  十七世紀のロンドン/流行の始まり/ペストへの対応/流行の拡大/
  流行の終息

第十章 マルセイユの大流行 1720~22年
  一七二〇年のマルセイユ/ペストの侵入/流行の拡大/流行の後退

第十一章 ペストの克服
  公衆衛生の充実/社会的措置の充実/行政当局の勝利

終章 現代に生きるペスト
  現代ペストの世界分布/文学/絵画/演劇・映画・音楽/
  ペストの記憶

あとがき
索引/ペスト関連年表/主要参考文献/註/図版出典一覧
ペスト関連地図