人喰いの社会史 カンニバリズムの語りと異文化共存

価格
2,860円 (税込)
在庫: 在庫あり
解説: どのような情況で人喰いの語りは創られたのか、文明の仲介者たるインフォーマントの役割に着目し、大航海時代から現代までのおもにスマトラを舞台に、異文化接触と共存への道筋を解き明かす。
ISBN:
978-4-634-64073-3
著者: 弘末雅士 
刊行:
2014年10月
仕様: 四六判  ・  240ページ
このエントリーをはてなブックマークに追加
詳細をみる
目次:
第1章 人喰い話の歴史
  人はなぜ人喰い話が好きなのか
  野蛮と神聖のあいだを揺れる「食人」
  史実と風聞
第2章 大航海時代と「人喰い族」
  コロンブスの出会い
  コロンブスと「人喰い族」
  マゼランの航海と人喰い風聞
  弱者の武器
  異文化交流と通訳
  食人儀礼と現地人女性
第3章 人喰い風聞と共存する交易者
  北スマトラの食人風聞の台頭
  マルコ・ポーロと食人風聞
  港市の支配者の内と外の顔
  外来者と内陸民
  交易活動と食人風聞
  アチェの食人風聞
第4章 ヨーロッパ人とインフォーマントが創る食人文化
  北スマトラの内陸部に進出するイギリス人
  バタック人首長の対応
  バタック人首長の語り
  外来者を血縁者とみなすバタック人
  キリスト教受容と食人慣行の終焉
  食人話の最終局面
第5章 人喰い伝説の復活
  「人喰い文明人」タイピーとメルヴィル
  ソマラインとモディリアニ
  バタック人の世界観
  インドネシア民族主義と伝統の再生
  ツーリズムと人喰い伝説の復活
第6章 語りと事実の媒介者

あとがき
索引/年表/参考文献/図版出典一覧